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高森明勅
2014.5.29 09:01

息子が増えた!

私には3人の子供がいる。

2人の息子と1人の娘。

それに先月、もう1人、息子が増えた。

長女が結婚したからだ。

相手はシンガポール人の青年。

だから、シンガポール人の息子が出来たことになる。

わが人生でシンガポール人の息子を持つことになろうとは、
さすがにちょっと予想出来なかった。

彼と初めて会ったのは、今年の正月2日、東京駅で。

例年この日は、家族で皇居の一般参賀に参加して、
その足で靖国神社に向かう。

今年も同じ。

そこに、来日中の彼も加わった。

娘が私に交際相手を紹介したのは、今回が初めて。

アジア系映画俳優のような風貌。

イケメンで身長は186、7センチ位。

長身の私の息子たちより、更に少し高い。

若いながら某航空会社の幹部社員という。

心中、(全く、見た目と肩書きに騙されおって。
男は外見じゃなくて中身が大切なんだゾ。オレを見てみろ!)
などと思いながら1日、行動を共に。

その結果、日本語はほとんど喋れないのだが、
わが娘には勿体ないような青年だと分かった。

家族の皆も同じ受け止め方。

驚いたのは、何にでもケチを付けたがるわが妻さえも、
たちまち彼を気に入ったこと(ただイケメンだからかも知れないが)。

控え目で、よく気が付いて、誠実。

「彼の気持ちが変わらない内に、とっとと結婚させよう!」
というのが、家族の密かな合意。

娘がシンガポールの市民権を取る為にも入籍を急ぐことになり、
4月に結婚。

2人は、私と妻の結婚記念日の4月13日に籍を入れたかったようだ
口先だけでも嬉しい)。

でも彼の日本滞在日程の都合で、
花祭り(灌仏会かんぶつえ)」の4月8日に手続きを済ませた。

彼は敬虔なブッディストなので、
“お釈迦様の誕生祝いの日”
を選んだという訳。

手続きには私も立ち会う。

シンガポール大使館から受け取った書類を娘が日本語に翻訳したの
を、
役所でチェックするのに少し手間取ったものの、
無事に終わって、
市民権取得に必要な婚姻受理証明書とやらの交付も受ける。

証明書を受け取ると彼は、下手くそな日本語で、私に話しかけた。

「お父さん…」。

わが3人目の息子が誕生した瞬間だ
ちなみにこの時、ハグなんぞはしていない、念のため)。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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